道徳の教科書

高いティッシュは甘い

梅宮辰夫のオイルマッサージ

仕事に追われ終電で帰る毎日。

退勤後、電車で座った瞬間死んだように眠ってしまい、

起きたら最寄り駅でした。

 

体力的にも精神的にも限界がきていたところ

「そうだ、マッサージに行こう」

と、ふと思い立ち、ホットペッパービューティー

最寄り駅近くのマッサージ屋を即時予約をしました。

思い立ったら即行動。

わくわくしながら眠りにつきました。

 

翌日、10時に起床し予約したお店へ向かいます。

徒歩8分。駅周辺の雑居ビルの中に、そのお店はありました。

「雑居ビル マッサージ」

この二つの単語が並ぶと一気に怪しい感じになりますね。

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マッサージ屋が入っている2Fに到着。

エレベータの扉が開き、薄暗い入口スペースの真ん中に

感染症予防の一環で、入店前に検温を行います。係員が参りますので、その場で少々お待ちください。」

と、張り紙が。

 

その場でしばらく待っていると

アディダスの健康サンダルを履いた梅宮辰夫似のおじさんがやってきました。

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やや息が荒いです。

 

右胸に「ヨコタ」と書かれた名札がつけられていました。

ふむふむ、この人はヨコタさんというのか。

 

「あ、イラッシャイマセ~。検温しますのでね、おでこお願いします~」

言われるがままおでこを出すぱらり。

「あ、ハイ。36.2℃ですね。それではこちらにどうぞ~」

最近入口での検温が流行っていますが、あれって絶対正確な体温測れてないですよね。

形だけのものだと思っています。

 

検温を済ませ、受付で会員カードを作ります。

「カタカナで、名前を書いてくださいね」

と言われ、自分のカードに名前を書いたつもりでしたが

「〇〇(苗字)ササ(正しい名前はリサ)」

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ササって誰?

 

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へえ、アンタもササっていうんだ。

 

25年間生きてきた中で、何度か名前を間違えられたことはあります。

社内の異動通知も名前間違えられてました。

しかし、自分で名前を間違えたことは今回が初めてです。

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致命的なミス。

あなた、相当疲れていますね?

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間違えた名前で会員カードを作った後、

カーテンで囲まれた個室に案内されました。

徳島のインドネシア式オイルマッサージ個室サロン「Micchy home saloN」|徳島で暮らして

梅宮「お着替えいりますか?」

ササ「アッ、ハイ、お願いします」

貸出用の半そで短パンに着替えます。

余談ですが、私はマッサージ屋で貸出されている

クソダサ貸出服が大好きです。

ヒモがのびのびになった短パンだったり、襟口がクタクタになった半袖。

お店の個性がでていて良いです。

ちなみに、今日のユニフォームはこれでした。

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なんだこの短パン。中学のジャージか?最高。

このダサさ、癖になります。チョベリグ

 

梅宮「じゃあ、あおむけになってくださいね。まずは、足からやっていきますね。」

仰向けになるササ。

梅宮「まずは、軽く拭いていきます。」

そう言って、梅宮は私の足をガッッッッと掴み

暖かいバスタオルでゴッシゴッシと拭いていきます。

この力の強さは、オジサンがボディタオルで背中を洗う時の強さだ。

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この荒っぽさがいいですね。おじさんらしい。

そのあと、私の足にオイルを塗りたくる梅宮。

足の裏を強い圧で押してきます。

ゴリゴリ…ゴリゴリ…。

梅宮「すごい、足の裏疲れが溜まってますね。何か運動とかしました?」

ササ「うーん、最近健康のために散歩してますね。それかなぁ~」

最近ドラクエウォークにドはまりしているので、

キャラクターのレベルを上げるために毎週土日は3駅分くらい歩いてます。

絶対それが原因です。

足に老廃物が溜まっているらしく、押されている最中にゴリゴリ、ブチブチという音が体に響きます。うーん、マッサージ、効いてそう。 

 

梅宮「はい、一旦起き上がってください」

おお...足のむくみがとれている!!!!

ササ「す、すごい!こんなに変わるんですね!!!」

興奮気味に梅宮へ伝えると

梅宮「フフッ。これくらい普通ですよ」

と、少し嬉しそうな梅宮。

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私が梅宮から話しかける度に大きなリアクションをするせいか、施術中に梅宮が話しかけてくれるようになりました。

梅宮「ここ、痛いですからね〜いきますよ〜」

ササ「おお、中々、、、これは、、、!」

梅宮「ここが、目に効くツボですね〜」

ササ「ふむふむ、じわ〜ってします」

梅宮「お、ココかなりガチガチですね。」

ササ「本当ですか、う〜ん、無意識のうちに力が入ってたんですかねえ」

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今まで2回程マッサージを経験しましたが、

施術中こんなに話しかけてくれる人は初めてです。楽しい。

そして、話していくうちにどんどんプライベートな話題に入ってきました。

梅宮「ここは、頭痛に効くツボですね」

ササ「へぇ。私、あまり頭痛感じたことないんですよね。」

梅宮「そうなんですね、羨ましいです。私は頭痛に悩まされていまして...」

ササ「あらら...。頭痛って色々原因あるみたいですね。」

梅宮「私の頭痛の原因は、ヘルニアなんです笑」

 

梅宮...ヘルニアだったのか...。

 

梅宮「たまにね、手が痺れちゃうんですよ。この前、休憩中にコーヒーを飲んでて、紙コップを置こうとしたら、手からスルッとコップが抜けちゃってね。」

ササ「大変ですね...。お仕事にも影響ありそう...」

梅宮「今まで、ヘルニアが原因で2回くらい休んじゃいましたけど、最近はそんなにキツくないんですよ。」

 

梅宮...

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梅宮「でもね、全く悩んでないです!僕も歳だし、しょうがないことだって割り切ってますよ。最近、頭痛もコントロールできるようになってきましたし。『コラッ!でてくるな!頭痛』って体内に話しかけるとね、ヤツら、ビビってでてこないのよ笑」

 

ポジティブだなあ。

なんか、毎日小さいことで悩んでる自分が情けなくなってきました。

 

梅宮「悩み事がないのが、悩み事かな笑」

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なんか、元気貰えました。

ササ「私も今まで悩み事なかったんですけど、最近、職場のことで悩んでます。転職しようかなって。」

梅宮「人によって合う職場、合わない職場あるからね。今の仕事は、楽しいの?」

ササ「仕事自体は楽しいんですけど、環境が悪くて...。ずっとこの会社にいたら、自分のプライベートを捨てることになっちゃうかなって不安になってきたんですよ。」

梅宮「ふむふむ」

 

ササの話を聞きながら指圧する梅宮。

 

ササ「毎日終電帰りだし、残っている先輩も30代の独身の先輩ばかりで...。このまま残っていたら、先輩達みたいになるんじゃないかって...!」

思わず本音が漏れてしまいました。

毎日あんな時間に帰ってきたら、家事なんてできないし、結婚なんて100%無理だ、

 

梅宮「そうかそうか。合わなかったり、将来のことも心配だったら、転職してもいいかもね。このご時世だから大変だと思うけど、僕は、応援してますからね!」

 

応援されながら、指圧されるぱらり。

「応援してますから!」のところで、ちょっと指圧が強くなった。

 

梅宮「仕事で疲れたら、またここに来ればいいんですよ。私なんかでよければ、話聞きますから。もちろんマッサージもしながらね笑」

梅宮...。なんていい人なんだ...。

これが営業トークであっても良い。

誰かに応援されたり、励まされるのって

こんなに嬉しいことなんだ。

久しぶりに人の優しさに触れて

ちょっとだけ泣きそうになりました。

 

梅宮のマッサージと思いやりは、私の体と心にじんわりと効いていました。

 

梅宮と話しているうちに、あっという間にコースの60分が終了。

梅宮「お疲れ様です!スッキリしましたか?お水用意して、受付の方で待ってますね。」

着替えを終え、受付へ向かいます。

ササ「全然違いますね。すごく体が軽いです、ありがとうございました。」

お礼を言いつつ、用意してもらったお水を飲み干しました。

梅宮「そう言ってもらえると、こちらも嬉しいです。お仕事、無理しすぎないようにね。」

 

帰り際、受付に置いてあったポケットティッシュが欲しかったので、「貰っていいですか?」と、聞いたら

「いいよいいよ!たくさん持ってって!」

と、3個くらい渡されました。

おせっかいの焼き方がおじさんらしくて良い。

 

梅宮は、体調が悪いため平日は出勤しておらず

土日だけ出勤しているらしいです。

次回は、梅宮を指名します。

 

身体も心もスッキリした、

素敵なマッサージでした。